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来年もよろしくお願いします


 「来年もよろしくお願いします。よいお年を」

 そんな言葉が飛び交うこの頃。今年の出来事をふと振り返る時がある。

 社員が一人減り、今までやっていた仕事に大きな嵩増しが起きたのが一番の変化だっただろうか。ギリギリ二桁に辿り着くような人数量で、10分の1の戦力が減ればどんなに恐ろしいことが起こるというのは想像に難くなく、案の定ここ10年で一番忙しい年になった。

 我が社の社員不足具合は近年でよく話題になるものであったが、どうにもその解決には至っていない。新入社員を選り好みしているというわけでは断じてないのだが、農家というのは肉体的な重労働が多い。それらに慣れてもらうための環境づくりを用意しなければならない。もちろんそれはこちら側の努力するところではあるのだが、本人の素養というのもあるだろう。普段から肉体労働に慣れていなかったり、農作業に前向きな気持ちを抱いているというのはとても重要になる。


 労働というのはやはり大変なものだ。私も入りたての頃は学生時代とのギャップに悩んだこともあっただろう。だからこそその負担をできるだけ軽減するというのも会社の務めであると思う。会社に入ったからには長く続いてほしいと思うのは常であると思うし、そのための環境づくりをするというのはお互いの為になることだ。

 柄にもなくまじめなことを語ってしまったが、今の私の状況では会社のために考える事といえばそのあたりくらいだ。だが、全ては繋がっている。AIが普及し始めている今でも、結局はほとんどの仕事はまだ人間の手を離れていない。気持ちよく物事を進めていくためにも、動いてもらう人間の精神状態は常に気を配るべきだろう。


 楽ができるなら楽をした方がいいし、出来ないのなら協力し合える関係を作りたい。その関係を一から継続して作りあう為に、その始まりである新入社員の気配りには出来るだけ配慮したいと思うのである。



いや、決して私の時にそれが足りなかったという愚痴ではなくてですね。


                                          また次回





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