除雪作業始まりました
記録的な大雪が手を緩めること無く、今も元気に降り積もっている現状ではありますが、育苗の為のハウス周りの除雪作業が始まりました。正確には結構前から始まっていたのですが、その弊害で事務所のパソコンの前に座る機会がめっきりと減ったため更新が遅れてしまったのです。しかしこの先はもっと機会が無くなるわけで、今から覚悟をしておかなくてはなりませんね。まぁ私以外に更新できる人も居ないのでのんびりとやっていきます。
今回は特に話を広げる話題も考えてこないままに更新を始めてしまったのですが、無難なところで除雪の話をしましょうか。……とは言うものの、除雪の話ってなんの話をすれば良いのでしょうかね? スコップの扱い方とか除雪機の動かし方とかでしょうか。でも、そんなのはこのめくるめくネットの海をちょいと一泳ぎしてみれば、私の中途半端な知識よりも余程皆様に相応しい情報が手に入るというものです。
私からはどうせスコップを握る時は力なんて入れないに越したことは無い、くらいのことしか言えませんよ。貼る湿布の数が一枚減るくらいの効果はあるかもしれませんがね。いや、でも本当に効果的な手の抜き方を覚えないと連日の除雪作業には耐えられないので大切なことですよ。軽いからってアルミスコップを力任せに振り回していたら雪の抵抗で腕を壊しかねません。固いところは気温が低い朝は避けて、剣先スコップを上手く使ってあげてください。あいつは重さと癖はありますが、なかなか良い奴です。
しかしまぁ、雪が周りにある状態での作業というのは、なかなかどうして厄介ですが、今しか味わえないものでもあります。過酷な環境で過酷な労働を強いられる訳ではありますが、それでふて腐れながらやるというもの悔しいし勿体ないではありませんか。踏みしめる雪が自分の足跡の形に凹んでいくのをいちいち楽しんでいくような無邪気な心を持っている方が人生お得なのは言うまでもありません。
周りの目など気にするな!
自転車をこぎながら歌っているそこの君!
後ろから人が突然やって来たからって口を噤むんじゃない!
寧ろ美声を聴かせてやってやろうじゃ無いか!
聴いたらお捻りあげるぞ!
とは言っても、辛い仕事を何のご褒美も無しに楽しむというのは難しいものですよね。会社人たちがよく言うのですが、「社員に女の子が居たらもっと頑張れるんだけどなぁ」だそうです。確かに異性の存在というのは大きな刺激となりますね。いいおっさんが何を言っているんだと言う人も居るかもしれませんが、おっさんだからとか、既に結婚しているとか、彼女がいるとか、そういう問題では無いんだと思います。どんな条件だろうが、何歳だろうが、求めると言うことに罪はありません。「一盗・二卑・三妾」という言葉もあります。これらはそれぞれが「略奪・弱い立場・愛人」という男が興奮する要素を表す言葉です。人妻の部下を愛人にすれば一人でコンプリートできますね。だからといって本当にやったら罪に問われる可能性があるのでよい大人は真似しないで下さい。
私が言いたかったのは、健全な心で癒やしが欲しいという願望があるのだろうと言うことです。下心なんて無しで、自分の働きぶりを女の子に褒めて貰いたい訳ですね。
ふふ……この甘えんぼさんめっ☆
男ならば女の子に頼りにされたいと思うのも確かに分かります。ましてや農家は力仕事ですからね。男女差は目立ちやすい職業です。きっと若い社員なんかはさぞや張り切ることでしょう。
硬い氷に上手くスコップを入れられずに困っているところに、「任せて」と彼は横から颯爽と現れる。スコップを固く握りしめ、全然平気な風に淡々と氷を割って雪をどけていく。でも、荒い息づかいや僅かな顔の赤みから、ちょっと無理をしているのが彼女には分かって(何だか可愛いなぁ)と思わずクスリと微笑んでしまう。その胸の奥で小さく主張する鼓動は、疲れからなのかそれとも別の何かなのか、その答えを探そうとも彼女はしようとしない。
一通りの作業を終えて、息を整えながら彼は振り返り「あっちの雪は柔らかいからこっちよりやりやすいと思うよ」と言って歩き出す。
返事をして後を着いていく彼女は、ふと自分の足下にある彼の足跡を見て「やっぱり私よりもずっと大きいなぁ……」ポツリと呟きながら、彼の足跡に自分の足を重ねてみる。
「どうした?」その言葉に我に返った彼女は慌てて駆け寄る。彼はそんな彼女を見て笑いながら「疲れたか?」と訊ねる。
「始めたばかりですよ」と笑みを返して答える彼女に「いや、ちょっと顔が赤く見えるからさ」と彼は続けた。ハッとする彼女は慌てて顔を逸らすと「寒いだけですから」とだけ答える。
心なしか鼓動の音が大きくなっているのは、さっきの氷のせいだと心の中で言い張った。
みたいな展開を期待しているのでしょう。いやはや甘酸っぱいですね。素敵だと思いますよ私は。どんな年齢の人でもこんな青春くらい味わって貰いたいものだと常日頃から考えています。
これだけは言っておきますが皆さん、人生に賞味期限なんて無いですからね! これからも頑張っていきましょう。私も除雪を頑張ります。(甘酸っぱい展開は無いですが……)
というわけで、今回は除雪作業始まりの報告でした。次回の更新にまた会いましょう。